【中国端午節】中国の端午節文化を味わいましょう!
中国の端午节(Duānwǔjíe-端午節)は端陽節、五月節、夏節、龍船節などと呼ばれ、中国の三大民俗祭日(春節、端午節、中秋節)の一つです。「端午」はもともと「端五」と呼ばれていましたが、「五」と「午」が同音なため、のちに「端五」を「端午」と書くようになりました。端午節は旧暦五月五日にあたり、古くから疫病退散や厄除けのための夏季の節句として重んじられていました。現在でも端午節は中国漢民族の重要な伝統行事であり、ちまき(粽)を食べる、ドラゴンボートレースを開催するなどの主な風習の他、菖蒲(しょうぶ)やヨモギを吊るす、蒼術(ソウジュツ)や白芷(ビャクシ)を燻す、雄黄酒を飲むなど全国各地で様々な風習が見られます。
日本の「端午の節句」と言えば
日本の「端午の節句」と言えば、毎年5月5日「男の子の節句」として定着しています。「端午の節句」は奈良時代に中国から伝わってきたものに日本の文化が融合され、今の形になったと言われています。“男の子の健やかな成長を祈る日”として兜や鎧を飾り、鯉のぼりを揚げる風習は江戸時代の武家社会に由来します。
中国の「端午節」とは
急に暑さが増すこの時期は疫病が流行りやすく病気で亡くなる人が多かったそうで、端午節の5月5日は古くより疫病神が舞い降りて疫病を広める「悪月悪日」と考えられていました。春秋時代に楚の国の高名な愛国詩人、屈原(くつげん)がこの日に川に身を投げたことも重なり、唐の時代頃から菖蒲やヨモギ、ガジュマロの葉を門に刺し、薬用酒やちまきを飲食して健康増進を祈願するよりなりました。現在では「無病息災を祈る日」「屈原を偲ぶ日」として定着しています。
「端午節」の主な風習
①ドラゴンボートのレースが行われる
「ドラゴンボート」は中国語で「龙船」(lóngchuán-龍船)と呼ばれており、中国発祥のスポーツ競技です。ドラゴン(龍)の装飾が施された細長いボートに漕手、舵取り、太鼓手(太鼓の音で漕ぐタイミングとスピードを決める)が乗り込み、ゴールまでの速さを競います。端午節には民族的行事のお祭りとして中国各地でドラゴンボートレースが行われます。
②ちまきを食べる
「ちまき」は中国語で「粽子(zòngzi)」と呼ばれ、端午節には欠かせない食べ物です。
お店には糯米粽 (もち米ちまき)、蛋黄粽 (卵黄入りちまき)、绿豆粽 (緑豆入りちまき) 冰粽(アイスちまき) など多種多様なちまきが並びます。天津では、小枣粽 (ナツメ入りちまき)・蜜枣粽 (シロップ漬けのナツメ入りのちまき)、豆沙粽(小豆餡入りちまき)ような伝統的な甘いちまきが人気です。中国の南の方では肉粽 (肉入りのちまき) のような塩辛いちまきが好まれます。その中でも嘉兴肉粽 (浙江省にある嘉興市の名物の肉入りちまき) は特に有名で、南方人にとっては端午節の欠かせない食べ物です。
シロップ漬けのナツメ入りちまき
蜜枣粽
卵黄入りちまき
蛋黄粽
肉入りのちまき
肉粽
あん入りちまき
豆沙粽
水晶ちまき
水晶粽
栗入りちまき
栗子粽
ちまきとドラゴンボートの風習は「屈原」を記念するため。
端午節と言えば「ちまき」と「ドラゴンボート」ですが、それは屈原の物語に由来するもの。戦国時代の政治家であった屈原は、正義感と愛国心が強く、多くの民衆の人望を集めていました。しかし王に自分の忠告を聞き入れてもらえず、他の者の陰謀により地位を追われたことに失望し、汨羅江(べきらこう)という湖南省の北部、長江支流の川に身を投げ自殺してしまいます。詩人でもあった屈原は「楚辞」の「離騒」の中で、国を憂い、その想いが届かず世を儚んでいる心情を詠っています。民衆は屈原の遺体を探すために、川に船を出しました。その時に死体が川の中で魚の餌になることを恐れ、握り飯を川に投げ込み、船から太鼓を叩くなど大きな音を立てて魚を追い払いました。それ以降、毎年5月5日に屈原を偲び川に船を出すという習慣が生まれ、それがやがてドラゴンボートレースやちまきを食べる風習として定着したと言い伝えられています。
民間の風習
①ヨモギで厄除け
新緑の頃に葉をいっぱいに茂らせる香りの高いヨモギは、蚊や蠅などの害虫を追い払い、空気をきれいにし、ウイルスを追い払うなど部屋の衛生環境をよくする働きがあります。気温も熱くなり、雨期で湿気も多くなる端午節の季節は、害虫や細菌が繁殖し、病気になりやすいため“厄祓い”としてヨモギをドアに掛け、邪気除け・病気予防・健康祈願をします。ヨモギを袋に入れ香り袋に持ち歩くことでおしゃれに蚊除けや厄祓いをする人もいます。
②老虎耷拉(lǎohǔdālā-トラの飾り物)
天津だけで見られる風俗で、若い人の間では知らない人も多くなってきました。
フェルトなどを使って作られたトラやちまき、ほうき、ヒョウタンを糸で一つにつなげる伝統的な飾り物です。古くから“トラは守り神”、“ほうきは病気や厄を払う”、“ひょうたんは幸福の象徴”として考えられていました。端午節の日になると、天津人は孫のために“老虎耷拉”を手作りし,服の襟の後ろ側につけ、無病息災を願います。
中国に滞在中の方は今年の端午節のお休みは、ちまきを食べたり、ドラゴンボートレースを見学したり中国ならではの文化を体感してみてはいかがでしょうか?
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